「いつ終わるの?」に答えられないのは、洗濯のせいです——干し終わっても、まだ終わらない

休日の朝、同じ会話が二度あります
出かける支度が終わった家族が、洗濯物を干している人に声をかけます。
「いつ準備できるの?」
一度目は、笑って答えられます。「もう少しで終わるから、待っててね」。
五分後、もう一度同じことを聞かれます。
このとき空気が変わる家庭は、少なくないと思います。聞いたほうに悪気はありません。答えたほうも嘘をついていません。それでも、二度目でこじれます。
家事の分担については、これまでに「手伝う」と「分担」の違いと、分担しても総量は減らない話を書きました。今日は、その手前にある別の話です。
洗濯は、いつ終わるのかを本人が言えない家事です。
「もう少し」は、嘘ではありません
前提を置いて、数えてみます。家族4人、休日の朝、1回分の洗濯物24点です。
| 作業 | 時間 |
|---|---|
| 洗濯機が止まるのを待つ | 残り10分 |
| 洗濯機から出して運ぶ | 2分 |
| 1点ずつ広げて干す(24点) | 約8分 |
| ハンガー・ピンチの準備と調整 | 5分 |
| ここまで | 約25分 |
「もう少し」と答えた時点で、残りは25分ほどです。言っていることは、正しいのです。
問題は、この25分で洗濯が終わらないことにあります。
干し終わっても、終わりません
洗濯には、まだ続きがあります。
| 作業 | 時間 |
|---|---|
| 乾くのを待つ | 3〜5時間 |
| 取り込む | 10分 |
| たたむ | 15分 |
| しまう | 10分 |
作業の合計はおよそ1時間。けれど拘束される時間は、5時間を超えます。
干し終わったあと、家を空けられるでしょうか。空は変わります。急な雨で取り込めなければ、洗い直しです。秋の雨について書いた記事でも触れましたが、「今日はいけるかも」で干した日ほど、予定が崩れます。
だから、こう答えるしかありません。
「もう少しで終わる。でも、出かけられるとは言っていない」
この二つの意味が、同じ「終わる」という言葉に入っています。
聞く側にも、悪気はありません
「いつ準備できるの?」と聞く人は、急かしているつもりがないことが多いはずです。支度が終わって、することがなくて、純粋に知りたいだけです。
けれど聞かれたほうは、答えられない質問をされています。終わりの時刻が、自分でも分からないからです。
答えられない質問を二度されると、人は責められていると感じます。
ここで起きているのは、性格の問題でも、思いやりの問題でもありません。終わりが見えない作業を、一人が抱えているという状態です。
分担しても、終わりは見えません
では、干すのを二人でやれば解決するでしょうか。
干す時間は8分が4分になります。けれど乾くのを待つ3〜5時間は、人数を増やしても1分も縮みません。
ここが、洗濯という家事の性質です。手を増やして短くできるのは作業のほうだけで、待ち時間は変わりません。そして予定を壊しているのは、作業ではなく待ち時間のほうです。
分担の話し合いが何度やっても着地しないのは、たぶんこれが理由です。減らしているものと、困っているものが、ずれています。
家の外に出すと、待ち時間が消えます
洗濯を外に出すと、作業時間だけでなく待ち時間ごとなくなります。
専用バッグに入れて玄関に置く。これで、その日の予定から洗濯が外れます。乾くのを待つ必要がないので、家にいる理由もなくなります。
休日の朝に「いつ終わるの?」と聞かれることも、答えられずに黙ることも、なくなります。
私は、この24点という前提を控えめに置いたつもりです。子どもがいる家庭の休日なら、これより増えます。
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